otで求められるセキュリティの品質

一般的な企業ネットワークでは、外部からの侵入やウィルスの混入、及び情報漏洩等が大きな問題となることが多く、そのために侵入検知や不正アクセスの防止など、これらに対応する視点でセキュリティ対策が行われることが少なくありません。特に顧客情報のろうえいは個人情報の観点から様々な問題を発生させる要因となり、企業活動の存続に多大な影響を与えるものとなります。しかしotの場合には工場部門の生産性を司るデータを取り扱うことが多いため、セキュリティ対策の目的は情報漏洩よりも生産性の維持をすることにあり、その方法や品質は大きく異なるものとなっています。様々な情報が漏洩した場合でもこれがすぐに外部に対して影響を及ぼす事は少なく、むしろデータを消去されたり、改ざんされたりといった生産性に影響を及ぼす行為が重大な問題となるためです。

otでは多額の費用をかけ侵入検知や情報漏洩対策を行っても、その効果は決して大きくはありません。生産性を低下させないために重要なデータのバックアップや短時間での切り替え等を実現することが必要であり、正常なotネットワークを短時間で再構築することが重要な課題となっています。otセキュリティはこの視点で実現することが重要であり、対策費用を効率的に利用することにもつながります。企業システムの場合とはその対策方法が異なることを十分に認識し、効果的にその費用の使い道を考慮することが重要なポイントとなっています。